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第20章 デートという名の争奪戦？

「…じょ、じょー兄…」
必死に紡ぎ出せた言葉は、彰さんの愛称で…

あたしの鼓動は早まったまま、鳴り止むことを知らなかった。

「照れてるのか？」

…こんな状況でも、そんなことをどストレートに聞くのは
きっと彰さんだけだろう。

「だ、だって、じょー兄がいきなりあんなこと！！！」
「ごめん、どうしても」
ー止められなかった。

そう言ってもう一度、彰さんはあたしにキスを落とした。

今度は深く、今ある熱を更に燃やすような
激しいキスだった。