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溶かされてみる?
第20章 デートという名の争奪戦?
…随分長い間、トイレに居座っちゃったな。
早く戻って、彰さんと合流しないと…
化粧直しを終えたあたしは、急いで女性のトイレから出た。
【ドンッ…】
「きゃっ…!」「った…」
急ぎすぎたせいか、あたしは誰かとぶつかってしまった。
「すみません、大丈夫ですか??」
「…痛い…うっ…うわぁぁ!!」
よく見ると、ぶつかった相手は小さな男の子だった。
「ごめんね、ごめんね!!どこが痛いかな??」
あたしってば周り見えてなさすぎだよ…!!
「お尻が…痛い。ままぁ…!!」
「ごめんね、ほんとにごめんね、立てそう??」
「…ぐすッ、立てる…」
こんな小さな男の子泣かしちゃって…
「ままはどこにいるの??」
お母さんにも謝らなきゃ!!
「…わかんない」
「え?」
「気づいたら、1人になってたもん…」
もしかして…もしかしなくてもこの子って…
「…君、迷子??」
あたしの問いに、小さな男の子は首を縦に振った。