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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第14章 愛のメトロノーム
髭のチンピラの言ってる意味が掴めない…

「要するに…だ、藤壺が戸惑う場面は光の君がその藤壺の表情を見て浮かべる演技をカメラは捉える──」

「──…てことは俺の独演てこと?」

チンピラは頷いた。

「舞花が映るのはほとんど後ろ姿、あと肌。その程度だ…演技力は必要ない。ヘアヌードは抵抗あるが、お前との濡れ場ならあいつは喜んでやる…急きょ決まったドラマだ、舞花に頼むのが一番早い。ってのが、アイツが選ばれた理由だ──」

「ああー…わかった…風間さんが俺にカバーさせるって言ったのはこのことか…」

「そうだ……て、ことはお前にずば抜けた演技力がないと無理だってことだ…」
「………」

「相手がクソのような演技力でもそれを食って自分の物にできるくらいの演技力がないと無理──このドラマが高視聴率を獲れるかはお前に懸かってるからな──」

「………」

「深夜帯で視聴者の対称が大人のお姉さん達になる。子役からやってきてファン層の幅は広いお前だが、どうも大人のお姉様達にはウケがいまいちだ──」

「……──」

ん? なんかムカッとくるな?


「何が悪いか考えたら、お前の役柄自体に恋愛物がなかった…」

「そりゃね確かに…あんま恋愛物のドラマは出てないな」

「そこでだ──ここらでガツッと大人の藤沢 聖夜を魅せてやれ──」

「………」

「スポンサーCMもお前が撮影したばかりの物が流れる。──月曜の22時がお前一色に染まるんだ……──考えたらちょっとキモいな?」

「──自分で企んでてキモい言うな」


「はは、と…まあ、そう言うわけだ。新しい藤沢 聖夜を魅せてやれ──俺の企みはそこだな…わかったか?」

俺は返事の代わりに溜め息で返した。

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