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彼の魅力は激しく熱いー叔父と姪が堕ちた禁断の愛
第3章 喫茶店『涼風』
(はぁ‥‥
でも良いの、こうして見ていられるだけで‥‥)
子供の時から好きだった、この珈琲の淹れ方‥
きっちりと豆を図る仕草‥
お湯を注ぐ時の真剣な眼差し‥
立ち込める最高の珈琲の匂い‥
細く長い指でカップを触る仕草‥
何時まで見ていても飽きない、遥叔父さんの珈琲の淹れ方、10年以上見慣れている筈なのに、今見ても見惚れてしまう。
「上がったよ」
「・・はい・・」
カウンターの上に乗せられた、淹れたばかりの珈琲をお盆に乗せて、私はお客さんの元に運ぶ。
「・・・どうぞ・・・」
カチャっと軽い音を立て、コーヒーカップを正面になるようにお客さんに差し出す、簡単なようで難しいの、『涼風』のコーヒーカップは種類が沢山あるから。
全てのコーヒーカップの正面を覚えるのに1ヶ月、そして時々新しいコーヒーカップを入れるから、それも覚えなきゃならない。
「すっかり慣れたね舞ちゃん?」
「いえ、まだまだ店長に怒られています」
「厳しいからなぁ‥‥」
このお客さんは、お祖父ちゃんが居た頃から来ているお馴染みさん‥
だからこうして気楽に声を掛けてくれるの。