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第6章 信の恋

後藤君と同じ部署になったのは三年前

四月の今頃だった

後藤君はそれより一年早く今の部署にいたから、同期だけど部署では先輩

谷川先輩が有名で女子はみんな配属されたかったみたい
だから女子には羨ましがられたな・・・

でも、私は谷川先輩が目当てでは決してなかったし純粋に刑事課に配属されて嬉しかった

仕事はきつかったけど、やりがいを感じていたんだ

同じ部署だからと言って、恋愛に関する出来事なんてある訳もなく・・・
ましてや谷川先輩なんて・・・
みんなが噂するような優しいイケメンなんかではなかった

むしろ女子には素っ気なく愛想なんかない
谷川先輩がイケメンなのは認めるけど・・・
私にとっては少し苦手な先輩だった事は確かだな
皆がキャーキャーはしゃぐのは、谷川先輩を知らないからだ


そんな私が気になったのは・・・
いつも谷川先輩の後ろをくっついて回る後藤君だった