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あなたがすきでたまらない
第14章 学園祭、本番!!
多田君side


「・・・」

「・・・」

参った・・・
送って行くとは言ったものの・・・
緊張してさっきから何も話せない
〇〇方面の彼女の家の方向に黙って進むだけ・・・
ぎこちない空気が二人を包む・・・
何か気の利いた話はないかと頭をフル回転させる

「「あの・・・」」

二人の声が同時に重なりまた気まずくなる

「なに?」

「えっと・・・い、家!!近くだったんですね!!」

「あ、うん・・・」

しまった・・・もっと愛想よくした方が良かったか?

「・・・」

「・・・」

また無言が続く

「た、たまに会う・・・よね?」

「は、はい!!」

思い切って話しかける

「その・・・転んだ時・・・大丈夫だった?」

「あ、あの時は・・・恥ずかしくて・・・すいません」

謝る事なんてないのに・・・
俺はあの時君と話せて嬉しかったんだ
なんて・・・言える筈もなく・・・

「そっか・・・良かった」

この一言が精一杯だった
俺の後ろを歩く彼女の顔が見たいけど・・・
俺は俯いたまま・・・

「あっ!!着きました」

「え?」

彼女はこじんまりとした一軒家を指さした

「ここ・・・なんです」

「あっ・・・そうなんだ」

お洒落な表札にはアルファベットでAIHARAと書かれていた

(もう終わり・・・)

俺は役目を無事に終えたんだから・・・
帰らないといけないのに・・・
足はまだ彼女と話がしたいと駄々をこねている様・・・

「じゃ・・・あ・・・これで・・・」

「あっ、あのさ?」

彼女の言葉を遮り話しかけた

「はい?」

「た、タオル・・・洗って返したいんだけど・・・」

「そんな!!気を使わないで・・・」

「や!!ほんと、洗って返すから・・・」

俺の精一杯の口実
どうか断らないで
もう一度、会いたいんだ

「・・・なら」

「・・・なら?」

彼女の言葉に俺は固唾を呑む

「・・・れ、連絡先・・・聞いてもいい・・・ですか?」

「も、もちろん!!」

やった!!
どうしよう!!
マジでか!!
俺のスマホを持つ手が震える

「た、タオル洗ったら・・・連絡してもいい?」

「・・・待ってます」

俯く彼女に手を振って帰り道を急いだ
やばい!!
人生で最高に幸せな日!!
柔軟剤のいい匂いのするやつ早速買いに行かないと!!
俺は心の中でガッツポーズをした

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