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奴隷メイドオークション ~正しいメイドの育て方~ 改訂版
第17章  新しいメイド


 個室に戻る途中、空いている6号室のドアを開けてみる。勿論、まだ誰もいない。
 だが清掃はされているらしく、埃が溜まっている様子はなかった。
 中に入って、私はクローゼットを開けて見た。まだメイド服さえも無い。
 当たり前かもしれない。買って来たメイドのサイズに合わせて、メイド服や普段着を用意するのだろう。靴のサイズも関係してくる。
 私が来た時には、私のサイズにピッタリの服や下着が揃えられていた。
 オークションで買ってすぐ、サイズの連絡でもするのだろうか。私が個室で目を覚ました時には、全てが用意されていた。
 自分の個室へ戻ろうとして、4号室のドアを見つめる。奈々ちゃんの個室。
 やはり、どうしても気になる。昨日の亜里沙ちゃんと奈々ちゃんの行動が。
 亜里沙ちゃんよりは、奈々ちゃんの方が訊きやすいだろう。私は思い切って奈々ちゃんの個室のドアをノックした。
「奈々ちゃん? 美桜だけど。入るね」
 半ば強制的に奈々ちゃんの個室へ入り、ドアを閉めた。
「美桜さん。個室に来るなんて、初めてですねぇ。どうしたんですかぁ?」
 奈々ちゃんはベッドに転がり、ゲームをしていたよう。
「ご主人様の、事なんだけど……」
 言うと、奈々ちゃんはベッドに座り直した。私はその正面に立つ。
「昨日、私のご主人様の部屋に、何しに行ったの? 何があったの?」
「えぇ……」
 奈々ちゃんがあからさま困った表情になる。それは、何か隠している証拠。
 素直な奈々ちゃんだから、動揺しているのだろう。
 他のご主人様とセックスはおろか、意図的に触れるのもここでは禁止されている。
「奈々ちゃんと亜里沙ちゃんは、何をしに行ったの? セックスじゃ、ないよね?」
「いいえぇ。そこまではぁ、してませぇん……」
「そこまで? 次男のお許しは、出てたんだよね?」
 奈々ちゃんが、視線を泳がせながらも頷く。
「じゃあ、何しに行ったの?」
 出来るだけ静かに言っているつもりでも、段々と問い詰めるような口調になってしまう。
 ご主人様のスマホが鳴って私は部屋から出たのに、2人は入って行った。

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