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奴隷メイドオークション ~正しいメイドの育て方~ 改訂版
第13章 休日と屋敷の内情
娯楽室へ入るともう愛さんは椅子に座っていて、テーブルにはいくつか菓子類まで揃っていた。
「すみません。遅くなって」
お辞儀をする。何かにつけてお辞儀をするのは、もうクセになっていた。
「ううん。私が早めに来ただけ。飲み物、持っておいでよ」
「はい」
私は、ドリンクバーの中からホットコーヒーを注いで愛さんの前に座る。
「こうしてると、日常が嘘みたいね……」
愛さんが自嘲ぎみに笑う。
「今日の、ご主人様達への配膳は、どうしてるんですか?」
「調理人がやってくれるの。調理人は、普段順番に休んでるから。もしかして美桜。まだ清掃の事も知らないんだっけ?」
言われて、清掃について疑問があるのを思い出した。
どこの清掃を行うにしても、20分以内。私以外は、その途中でご主人様にセックスに呼ばれたりもする。それなのに、屋敷中はいつも綺麗。
「清掃は、夜に清掃員が10数人来てるの。ご主人様達のお部屋と個室は、夕食の間」
「個室にも、清掃が入ってたんですか?」
今まで気が付かなかった。床や窓と水回り。埃の清掃などはしているんだろうが、物は1ミリも動いていない。確かに埃が溜まったりしなかったが、以前の生活ではメイドが掃除をしていたから、私にはそれが普通だった。
「お屋敷専門のプロだから。夜中に、その他屋敷内の清掃をして、朝には綺麗になってるの」
「ゴミ箱のゴミは、自分で捨てますよね?」
それだけは、愛さんに教えてもらっていた。いつでも、厨房の大きなダストシュートに、仕分けもせずに入れていいと。
「ゴミの分別もやってくれてるから。だから、メイドは清掃の真似事だけでいい。生活だけは、お嬢様みたいよね」
愛さんが笑う。
「そうだったんですか……」
私はまだだが、メイドはセックスでご主人様を悦ろこばせる事に集中しろという意味だろう。そう考えると、いいのか悪いのか分からなくなる。
「あの。この家族の仕事って、何なんですか? メイドを、何億もで買うなんて……」
「不動産と高級マンションを多数所持。画廊とか美術品もやってるみたい。それと、株や裏貸付? 私も、全部は知らないけど」
「それに、あのオークション自体、何なんですか?」