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奴隷メイドオークション ~正しいメイドの育て方~ 改訂版
第13章  休日と屋敷の内情


 立て続けに質問してから、私は冷めかけのコーヒーを口にした。
「資産家。それも、何かしら裏の世界に手を出してるオーナーにだけ、招待状が来るらしいの」
「じゃあ、売られる方は?」
 一瞬、不安が過った。自分の父親も、元は資産家。もしかして父親は、それを知っていて私をオークションに差し出したのだろうか。
「裏オークションの運営が、リサーチしてるみたい。倒産した会社や、闇金から多額の借金がある家。自己破産した家族に、子供がいないかって」
 愛さんの説明にホッとした。家族は、私が海外で住み込みの秘書をやっていると思い込んでいる。払われたのは、その契約金。私は私で、毎月給料をもらっていると信じている。その方が気が楽だ。ここまで来たら、本当のことなんて家族に絶対に知られたくない。
 だが、契約の話を鵜呑みにする父親は、やはり人が好すぎる。まだ高校生の私に、そんな条件の良い仕事が舞い込むはずはないのに。
「亜里沙や奈々みたいにオークション時に義務教育中の子は、私達とは別枠。ロリータは高いから。男の子もね」
「男の子?」
 驚く私を見て、愛さんが笑っている。
 ロリータが高いというのは奈々ちゃんと亜里沙ちゃんから聞いたが、男の子までオークションに出されるなんて。
「女性が買うこともあるそうだし。男性でも、色々な趣向の人がいるから。単に男手が欲しいなら、高いオークションで買う必要は無いでしょう?」
 色々な趣向は知っていても現実離れしていると思っていたが、今なら普通に考えられてしまう。
「それより美桜。時給、大分上がったでしょう?」
「はい……」
「私も少し。お互いに頑張ってよかったね。でも、5人なんて初めて。3人ならよくあるけど、さすがに5人は疲れたね」
 昨日の複数でセックスをした事だと分かっているが、思い出して顔が熱くなる。それに3人ならよくあるなんて。そのうち、普通に参加しなければいけないのだろう。
「もう1人のメイド、まだ来ないのかな……」
 他のご主人様には、2人ずつメイドがいるのに、自分だけが1人。

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