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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第3章 本物のメイドちゃんと
今週は仕事が忙しくてあの世界へ行かれないまま、やっと週末。
でも、その方がいいかもしれない。初回と前回は2日続けて行ったから、正直疲れてしまった。
ナニゴトも、ヤりすぎは良くない。
俺は今回から鞄を持ち歩くことにした。ジーンズの尻ポケットに財布を入れて歩くのは、賢明ではない。アーミーグリーンの鞄を斜め掛けにし、俺は黒いシミに入った。
今回着いたのは、草原。すぐ前に明かりは見えるが、町というより村。RPGに出てくるような、緑の多い村だ。
俺がシミに入ったのは昼頃なのに、この辺りはもう夜。今までは出発した時間に戻れるから、そう心配はしていなかった。
「旅のお方かい?」
木製のバケツを持って家に入ろうとしていた老女が、話しかけてくる。
「はい……」
一応、そう答えておいた。
「奥に大きな宿屋があるから、そこで休めますよ」
それだけ言うと、老女は家へ入ってしまう。
俺は村の奥へと歩き出した。
長閑な村にはそぐわない、レンガの三階建ての立派な宿屋。看板にはHOTELと書いてある。
中へ入ると、普通のカウンターに男が立っていた。
「いらっしゃいませ。これはこれは。お付きの方がご一緒では?」
「えっ?」
「ご内密でしたか。承知したしました」
ニヤニヤしながらの、男の言っている意味が解らない。
「服装を拝見すれば解りますから。どこかの王族の方なのは……」
俺は長袖のTシャツにジーンズ。
でもこの世界では、これが特別に見えるらしい。いつも王族かと言われる。確かに男の服は、RPGに出てくる村人の格好だ。さっき会った老女も。
「特別室でよろしいですよね? 一晩1000円になります。今日は、特別室があと一部屋しか空いてなくて。おい、リラ! お客様だぞ!」
男が奥に向かって呼ぶと、正当なメイド服姿の女の子が出て来た。
黒いワンピースは膝丈だが、フリルのついたエプロンと、フリルの髪飾り。
「リラと申します。今日一日、ご主人様のお世話をさせて頂きます」
まだ12,3歳だろう。肌が白いせで、大きな黒い瞳と長いまつ毛がが際立って見える。長い髪は、後ろでひとつに結ばれていた。