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君を孕ませたい
第7章 言えない想い
通話が長引いているのだろうか。
更に時間が経過したけれど翼さんは戻って来ない。



(私も部屋に戻ろう)

翼さんから渡されたスマートフォンの練習でもしようかな・・
そんなことを思いながら階段を上ると、
通話を終えた翼さんが自室から出てくる音が聞こえた。



「あ、実咲」


私と目が合い一瞬ほっとしたように笑みを浮かべ、
私の知っている翼さんだ、とそれに何故だか安堵する。



「実咲ごめん、今から出掛けることになっちゃって・・帰りは遅くなるかもしれないから先に寝ているんだよ。何かあったら電話してね」



そう言って私に短く口付けをして急いだ様子で出掛けてしまった。



(お風呂一緒に入ろうって言ったのに・・)


自分がふとそう思ったことに私自身驚きと戸惑いを感じ、
それを誤魔化すように勢いよく自室の扉を閉めた。




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