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第10章 決心

「桜は自分のことより人の事を考える
素晴らしい子だと俺は思うよ。
俺はさっき救ってくれって言ったよね？
それは俺の過去に関するんだ。
大学生の時に付き合ってた彼女がいた。
年下の女の子だった。
俺が就活で忙しい時に彼女は
邪魔したくないから別れたいと
行ってきた。
俺も就活で忙しかったから
彼女が言ってきたことを
躊躇することなく受け入れて別れた。
でも、彼女はそう思ってなんかなかったんだよ。
別れたことでショックで
大学も辞めて連絡取れなくなった。
そしたら2ヵ月後に二人でよく行った
星が見えるビルから身を投げて亡くなった。
後悔しかなかった。
俺のせいだって責めたよ。
だからそれから付き合ってって言われたら
付き合ってきたし
別れたいって言われたら別れた。
でも、仕事で忙しいふりをしてほったらかしにした。
本気になるとまたあんな事があると嫌だから。
でも、桜に出会ってとんでもなく好きだと
思えたんだよ。
だからまた後悔したくねぇから．．．
だから．．．
また簡単に手放したら2度と会えねぇ。
そんなの耐えらんねぇんだよ。
だから．．．だから桜の言う事はのめない。
離れたくない。一緒に居たい。
なぁ、桜お願いだから！
助けてくれよ。
お前を守らせて。それが俺の幸せだから」