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幸せになれる恋
第13章 桜の家族




「桜、ごめん。辛いこと思い出させたんだな。
もういいよ。言わなくて。」

「大っ丈夫なんで、す。事実だから...
こんな話ししてごめんなさい。
嫌ですよね...。」

「俺は大丈夫だから。無理するな桜…」

「ううん。してないから…
聞いてくださいますか?」



聖は黙って頷いた。



「私はさっきも言ったように姉が1人いるんです。
母は私が産まれてすぐ病気で亡くなりました。
心不全だったそうです。
それから小さい私たちを父は懸命に
育ててくれました。
でも、しばらくして父はあまり
家に帰らなくなってきました。
女の人が出来たそうです。
だから私たちは母方の実家に
お世話になることになりました。
父が連れてったみたいで。
これ以来父には会ってません。
大人になった今もどこにいるか知りません。
私が高校生になる時に祖父母から言われたのは
私たち二人は祖父母と養子縁組をしたこと。
父が親権を祖父母にうつしたこと。
私たちは父に捨てられたんです。
理由は再婚するから。再婚相手に
子供ができたから。
私たち二人は邪魔になって
祖父母に引き渡したそうです。
だから田舎で姉と二人で遊んで
ずっと二人だったんです…
友達はそれなりに出来ました。
でも、やっぱり友達は友達
家族は家族で違うんです。
家族団欒なんてしたことない…んです。
そして育ててくれた祖父母も
亡くなりました。
だから姉しかいないんです。
家族はお姉ちゃんだけなんです。
だから賑やかそうな家庭を見たりすると
いいなって思うんです。
あっ、でも嫉妬とかではないですよ?
純粋にいいなって!
私もそんな家庭がなかったから
そんな家庭を築きたいなって思うんです。
いつになるかわからないけど。
姉は結婚しました。
子供も産まれるんです!
幸せそうだからよかったなって思います。
だから私もいつかそうなりたいんです。
二人だけの家族だから応援したいから!
これからは私のことは気にせず
自分の幸せを考えてもらいたい。
たった一人の家族だから!!!
これが私の家族なんです。
ごめんなさいこんな話をしちゃって」






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