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第20章 行方不明

「桜。桜は悪くないよ。
悪いのはあいつ。でも、逮捕されて
会社もクビになったから大丈夫。
多分ね職場もバレたんだ。
執着心半端ねぇな…
だから仕事辞めよ。
それで家に居てもいいし
何かいい仕事があれば働けばいい。
あそこは不安だろうから働かせれない。
さっき謝ったのは桜が一緒に居てほしいって
言った事に対してじゃないよ。
こんなことになってごめんって…
もっと早くに助けてあげられたら
っていうごめんだから。
桜を一人にしない。
ここに居て？ずっと。
俺から離れて行かないで。
今日お風呂入って一緒に寝よう。
お風呂溜めてくるから。
入っておいで。その間に温かいスープ
作っといてやるから。」



「一人にしないで…
仕事辞めて家にいるから…
だからもう追って来ない？
あの人から自由になれる？
聖さんは居なくならない？
あんなの嫌だ…汚いから…
汚れちゃったから聖さんの傍に居られない。
けど…一人は嫌なんです。
守ってほしいのに…」

「桜のしたいようにすればいいよ。
仕事辞めて家に居てもいいし
俺の会社に転職してもいい。
自由になっていいよ。
大丈夫。俺が守るから。
桜を一人にしない。約束したよな？
守ってやるから…
死にたいとか言うな。
死んだら許さない。
だからずっと傍にいて。
ここから出ていくとか考えるな…」

「ここに居ていいんですか？
また聖さんに迷惑かけちゃう」

「いいよ。居てくれたらそれで。」




桜は嬉しくて泣いていた。


「桜。だから俺から離れないで。」