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幸せになれる恋
第20章 行方不明



「桜。車の所までタクシー乗って
それから車で家に帰ろう。」


桜は黙ったままだった。



手だけを握った状態でタクシーに乗り
タクシーから降りる時に


「桜支払いするから手離すよ。」

そう言うと桜は聖のスーツを握った。



離れていきそうだったのに
桜は握ってきてくれる。
それだけ不安なんだろう。



車に乗せてシートベルトしてやって
運転席に戻った。
運転中桜は聖のスーツを控えめに
触っている。


「桜。はい。手いるんでしょ?
手繋ごっか。」


桜はすぐに手を出してきて力いっぱい握った。



ここで話しかけて桜が泣きだしても
暴れてしまっても
運転中は無理だから。

手を握っているだけにした。



桜が遠くに行かないかと不安な中
桜の不安を先に取り除く事を選んで
家に帰る。


マンションの駐車場に着いて
桜をおろした。


コンシェルジュに挨拶し
エレベーターの前まで来た。


エレベーターが開いたのに桜は
動かない。石みたいに重くなって
そこから動こうとしない。



「桜、部屋に帰ろう。
お風呂入って温まってゆっくり寝よう。
お腹空いたなら温かいスープ
作ってあげるから。
お風呂入ってる間に。
だから帰ろう。」

「だ、め…」

「ダメじゃないよ。桜の家だから。
帰ろう。おいで。」

「...汚れちゃう...」

「大丈夫。早く休もう。」




聖は桜を連れて家に帰った。


玄関でも動かないから
パンプスを脱がしてやって
一度ソファーに連れて行って座らせる。


「桜お風呂入れてくるから、ここに居て。」

「嫌だ。行かないで。一人にしないで。
謝るから許して...」

「大丈夫!ここ家だから。
俺もこの家にいるからね。」

「嫌だ…ごめんなさい。ごめんなさい。
許して...
私を捨てないで…お願いします」





「桜。ごめん...」




桜は頭が真っ白になった



聖が謝ったことで
今回の事で捨てられる。
完全に見捨てられたと思ってしまった。





「な、んで…?
やっぱり私が汚いから。
あんな事になっちゃったから?
一人になりたくない…
怖い…痛い…



死にたいのに...
死にたくない......」





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