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幸せになれる恋
第27章 夏の思い出


「おい。お前誰?」

『お姉さんの彼氏?
ダメじゃん一人にしたらー
寂しそうだったから話してたんだよね!?』

「そいつは俺の婚約者なんだよ。
とっとと居なくなってくれねぇか?」


聖はイライラしながら男を追い払った。
そして桜の横に座った。

桜は聖が座ると少し距離を取り
聖に背を向けた。


「桜、何で一人で戻った?
危ない奴もいるんだ。一緒に行動するって
約束しただろ?」

「.........。」

「桜。聞こえてるなら答えろよ。」

「............。」

「そんなに男と遊びたい訳?
じゃぁ、好きにすればいい。」

「...。違う…」

「は?何が違うの?
今話しかけられてて、話してただろ?」

「何で…?」

「何が?イライラする。
言いたい事は言えよ。ウジウジすんなよ。」

「私が悪いの?
女の子話してて私を放ったらかしにしたのは
聖さんでしょ?
楽しそうにあんなところで
見せつけられてこっちがイライラした。
だから一人で戻った。
そしたらあの人が勝手にきて
一人でペラペラ話してただけ。」

「話しかけられて拒んでた。
しつこいだけで別に楽しそうなんかしてねぇよ。」

「私ばっかり責めないでよ...
せっかく来たのにもう嫌だ…
海居たくないからホテルに帰る。」



桜は浮き輪返してホテルに向かって歩き出した。


それを聖も追いかける。
パラソルを返して桜の少し後ろを歩いて
ホテルまで戻った。


確かにあそこで女の子と話してたのは
俺が悪かった。ちゃんと謝ろうと思いながら。



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