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第13章 ☆対面 彩七編☆

「”こう見えても”は余計だ」
ボソッと言う優さんの顔は少し赤くなってる？
凛さんに図星をつかれてあまり反論はできないみたい。
「言いたいこと言ったら帰れ」
「ホント、ぶっきらぼうだねー」
呆れ気味の凛さん。

「あっ！もうこんな時間！」
そう言いながら携帯覗いて慌てだした。
「そろそろ彼が仕事終わる時間だし行かなきゃ」
デートの約束してるのかな？
「そうだ、彩七ちゃん。番号交換しない？」
玄関で靴を履いた凛さんが振り返る。
「今度ゆっくり話してみたいし」
「私で良ければ！」
私は元気に返事する。
番号、アドレス、ラインIDを交換して。
「じゃあまたねー！ちゃんと肉じゃが食べてねー」
バタンと扉が閉まる。

1時間くらいいたのかな？
嵐のように去って行った凛さん。
優さんとは正反対な性格のお姉さん。
だけど嫌いじゃない。
明るくてハキハキしてて。
女性として憧れる。

「やっと帰ったか」
コーヒーカップを片付けながら優さんが言う。
「素敵なお姉さんだね」
「あんなのと毎日一緒にいると疲れる」
「そう？」
「彩七は女同士だから気が合うと思うけど、買い物にカラオケに付き合わされたりで大変だったんだ」
「確かにそれは大変だね…」
「一番困ったのはカップルに勘違いされること」
「私も最初そう思った！」
「マジかよ、彩七まで…」
あれ？ショック受けてる？？

ちなみにあのあと凜さんからラインが来たんだ。
”優人に泣かされたら言ってね”
だって。
ありがとう凜さん。
でも大丈夫だよ。
私は優さんを信じてるから。