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第15章 ☆ごあいさつ 彩七編☆

「いらっしゃい慧くん、いきなり大声出しちゃってどうしたの？」
キッチンから顔を出した母が慧くんを見る。
「叔母さん、彩七に彼がいるって…」
青ざめた表情の慧くん。
「そうなのよ、私達もさっきお会いしたばかりなの。カッコイイよね〜」
「オレは彩七と結婚するつもりだったのに」
「私もそう思ってたからびっくりしちゃった」
似た者同士の2人。
だーかーらー！
それは小さい頃の話でしょー！

「冴田さん、あなたに勝負を挑む!!!!」
「勝負！？」
父、母、私はびっくり!!!
「あなたに彩七は渡さない」
「オレも彩七を手放す気は一切ない」
「彩七、目を覚ませ！こんな無愛想なヤツ彩七には似合わない」
慧くんが私の肩を揺する。
「人の家ででかい声出す非常識な人間も彩七には似合わないな」
対する優さんは冷静に対応。

「彩七を巡る恋のバトルね」
嬉しそうな表情してる母。
「まぁ、2人とも。ここは一旦休止して母さん達が作ってくれた料理を食べよう」
父が仲裁に入る。
父、ナイスフォロー。
「そうだよ。せっかくのから揚げが冷めちゃう」
私は優さん。
母は慧くんの背中を押した。