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第15章 ☆ごあいさつ 彩七編☆

「慧くん、いらっしゃい！」
「彩七ー!!久しぶりだな！元気してたかー？しばらく会わないうちに大人になったな」
慧くんがぎゅーっとしてきた！
優さんがいるのに誤解されちゃう！
「ちょっと慧くん、お昼の準備ができないよー」
「おっと、ごめんごめん」
私から離れる慧くん。

「彩七、そっちの人は？」
ようやく優さんの存在に気付いたみたい。
「こちら、冴田優人さん。私の彼…なんだ」
私は照れながら優さんを紹介する。
「初めまして」
慧くんにあいさつする優さん。
「か、か、か…」
言葉にならない慧くん。
そして。
「彼ーーーーー！？」
慧くんの叫び声が藤枝家に響き渡った。
私に彼がいるのがそんなに意外なのかな？

「ウソだよな、彩七。オレ達小さい頃から結婚しようなって言ってただろ？」
「やだ、慧くんまで。それ小さい頃の話じゃん」
「そんな…」
がくっと座り込む慧くん。
慧くんもしかしてずっとそう考えてたの！？
イトコだから結婚はできるけど。
私にとって慧くんはお兄ちゃんにしか見えないよ。