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第16章 ☆ごあいさつ 優人編☆

「初めまして、冴田優人と申します」
ここは彩七の家。
彩七の両親にあいさつに来た。
さすがに緊張だ。
私とオレ、彩七の両親が向かい合って座る。

「彩七の父です」
「母です♪」
彩七には妹がいるって聞いたけど今日は友達と出かけてるらしい。

「冴田さん、職業は？」
父親が聞いてくる。
「おいくつなの？」
次は母親が質問。
「26歳、医者です」
オレが答えると
「医者⁉」
両親ともびっくりしてる。
高校生の娘がいきなり医者の彼氏を連れてきたからなのか。

「どこで知り合ったの？付き合ってどれくらいなの？」
母親は興味津々な様子。
「1ヶ月くらい前にナンパに絡まれて困ってたところを助けてもらったの」
彩七が説明する。
親にうそを言わせてしまい、彩七には申し訳ない。

「なるほどね。彩七が好きなのは慧くんかと思ってたのに」
母親が彩七をからかってる。
「やだ、お母さん。それは小さい時の話でしょ」
「慧くん？」
オレは彩七の方を向く。
「イトコの倉林慧くん。私より6つ年上で今年新社会人。小さい頃良く遊んでたんだ。麻衣ちゃんって言う双子のお姉さんがいるの」
「なるほど」
「彩七は小さい頃から慧くんや麻衣ちゃんにお世話になってたもんね」
母親はニコニコ顔でオレに説明してくれる。