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第11章 満月～あなたのいない世界～

　それを見て、王は少しだけ安堵した。いつも後宮に閉じ籠もってばかりの日々だから、気晴らしに出るつもりなのかもしれない。





　かといって許誠全の手の者がいつ賢の生命を狙うとも知れず、殊に王宮の外では狙われやすい。このまま放置しておくこともできず、王は賢の後を追跡することにしたのだった。また賢のすることなら、何でも知りたいという気持ちがあったのも確かだ。