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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第3章 運命の瞬間
 ダンと大きな音がして、ジュチが愕いたように賢を見た。賢が傍らの卓を拳で叩いたのだ。



「信じられぬ、では真にそなたが言うとおり、乾が父上を殺したというのか」






 賢は両手で頭を抱えた。父は甥を実の息子のように可愛がっていた。幼くして両親を亡くした甥を憐れみ、世子である息子と分け隔てなく慈しみ育てたのだ。
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