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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第3章 運命の瞬間
 ジュチは息を呑み、涙声で言った。


「邸下、どうかお心を落ち着けて下さい」



「ジュチ、こんなことを聞いて、落ち着いていられると思うかい? 僕はもう、いっそ死んだ方が楽だとさえ思うよ」





 信じていた従弟にこれでもかというほど手酷い形で裏切られ、父は自らの臣下に毒殺された。こんな醜い世界で生きていたとしても、最早、何の意味もない。
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