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第23章 落城の夜

　衣服を畳んで緑の葉を茂らせた樹の下に置いた。オアシスはさして大きくも深くもないけれど、水浴びするには十分だ。






　清かな月光が照らす水面がキラキラと鏡面のように輝いている。フィメリアは手のひらで澄んだ水を掬った。開いた指の隙間から水が滴り落ち、水面に小さな波紋を幾つも作る。それが面白くて、何度も同じことを繰り返した。