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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第7章 対決
「尚宮長さまはひそかに遺書を残されていました」



 その遺書には、このようにしたためられていたという。高麗王室危機存亡のときのみしか口外してはならない秘密通路を使い王太子を逃したからには、その罪は後宮女官長として自らの生命をもって償うと。



 崔尚宮はいっそう声を低めた。




「ですが、このご遺書は私の独断で既に燃やしました。このことを知る者は私の他には数名しかおりません」
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