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【R-34】
第4章 美しい妻
初めてのデートは、オーソドックスに映画。


その後は少し早めの夕食を共にし、きっとこの流れで夜を共に過ごす事もあり得るのだろうと真奈は緊張した。



それなのに相手が呆気なく「送っていくよ」という言葉に安堵と残念という複雑な思いが混じっていた。


それでも。

彼の誠実さに、益々真奈は圭吾に対する思いを強めた。



彼と三度目のデートで手を繋ぎにいったのは真奈。

四度目のデートで、抱きつきにいったのも真奈。


それでも、大切なものに触れるような優しいキスをしてくれたのは圭吾の方からだった。



『本当に……俺で良いの?今ならまだ、引き返せるよ?』

キスしておきながら、そんな事を言う。



『私は、圭吾さんが……良いんです。圭吾さんは、私じゃ……だめ、ですか?』



生まれて初めての自分からの告白に、感情が高ぶり涙が一筋こぼれた。
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