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【R-34】
第4章 美しい妻
もう、あの時の痛みなど既に記憶から忘れ去られている。

でも、初めて共に迎えた朝に、顔を見合わせた気恥ずかしさは今だってしっかりと胸の中にしまってある。



圭吾とのセックスはとても気持ちが良い。

一般的にどうなのかは分からない。


でも、時折目にするネットでの不満を見ると真奈は十分過ぎるくらいに幸せなセックスをしていると思った。


圭吾の愛撫はこちらが焦れて、彼を求める言葉を口にしてしまいそうな程じっくりとしてくれる。


何度その言葉を啼きながら飲み込んだか。

彼のフェザータッチが堪らない。


その指が敢えて敏感な部分を避けて這い回る。

思い出しただけで、しっとりと潤いが生じる。






その、愛する圭吾に……真奈は一つ大きな隠し事をしていた。

それを打ち明けようと、先日圭吾に話したい事があると打ち明けたまでは良かったが、彼の笑みに真奈は言えなかった。



お願い……。

こんな事、彼にしか頼めない。



でも、彼には一番知られたくはないものでもあった……。
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