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飴色トライアングル【完結】
第11章 歩きだした美緒─ 応援してやらなきゃ。
──//
プシュッ……ゴクゴク
風呂上がり
夜風に当たりたくて缶ビールを片手にベランダに出た。
「──」
はぁ~今日はいろいろあって疲れた。
ほんの数時間前の事なのにずいぶん前の出来事のような気がするよ。

星空を眺めていると頭に浮かぶのはやっぱり美緒の事…

─今、どこにいる?
すべてを清算して遠くへ行くって…
寂しくないか?


俺の隣には由美がいて…
これから新しい家族も増えるし、きっと毎日が充実して楽しい生活になるんだろうけど…

美緒もそうなるだろうか…

美緒だけに寂しい思いをさせて自分だけが幸せになるような気がして気が引ける!

はぁ~!

あの日から美緒が頭から離れない。
いつになったら心穏やかに過ごせるんだろうか


「英昭さん?」─ドキッ─え!

突然名前を呼ばれて振り返った。
あ~、なんだ由美か…
そんな事あるわけないのに、美緒に呼ばれたような気がした。

「あ、なんだ…まだ起きてたんだ?」

もう寝たんだと思ったのに由美が起きて来た!

「全然来ないから、どうしたのかなと思って」
「ごめん、もう寝るよ」


ゴクゴク
残ったビールを喉に流し込み寝室へと向かった。


由美は先にベッドに入ってて、俺が入るとすり寄ってくる。
「ねぇ英昭さん」
「…ん?」

「私、英昭さんのご両親に気に入ってもらえるかな?」

「……大丈夫だよ」
「そう?」うんきっとね!

ただ…ひとつ問題が─

俺と美緒が付き合ってた事を親は知ってるから─
美緒は俺の家に何度も来てたし
俺だって…美緒を送って行った時にはお母さんと話し込む事もあったから…

顔を見れば必ずわかるはず。

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