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飴色トライアングル【完結】
第11章 歩きだした美緒─ 応援してやらなきゃ。

うちの母親なんて特に
美緒を気に入ってたし…
別れた時は俺が美緒を怒らせたんじゃないかって責められるほどだったから。

黙っててもいずれ由美が美緒の妹だって分かる時がくる。

由美を連れてく前に…話しておかなきゃ!

うちの親は何とかなるとして─

由美の両親は…どう思うだろうか?
自分の可愛い娘2人を誑(たぶら)かす男だと─
思うよな!

しかも由美に子供が出来たなんて…

「ヒ、デ、アキさん……英昭さん聞いてる」え?
あ~、ごめんなに?

「妊娠してる事は、まだお母さん達には黙ってようよ」

─でも、それはマズいだろ。
「だってさ、私まだ病院行ってないし」

まだ行ってないの?
もう何週間も経ってんだろ

「忙しくて…つい!」
忙しいって…!
病院に行く時間くらい作れるだろうに。

もうそろそろ行くつもりだったって言うけど─
なにやってんの

じゃ、挨拶は日を改めた方がいいんじゃない?

どうせ頭を下げるならいっぺんに…

「あんまりびっくりさせたくないから…うちのお父さん厳しい人だから徐々に……ね?」

そう、か~?!
ま~両親からしたら刺激が強すぎるかもしれないな

初めて紹介された男は実は長女の元彼で
妹が妊娠中じゃ…

由美の言うように段階を踏んだ方がいいような気がしてきた。

じゃ…取りあえず挨拶だけ


「さ、もう寝よう!」
明日も仕事だし。

「お休み」

由美に背中を向けると
「え、もう寝ちゃうの?」

「…ウン…眠くなってきたよ」

由美はまだ話足りないようだけど─俺は疲れたよ!

由美も早く寝ないと明日しんどいぞ。
もう寝ようぜ。

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