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飴色トライアングル【完結】
第3章 私、邪魔だよね!


◇◇◇

妹の恋人がヒデだと分かってからは、何となく由美の顔がまともに見れなくなった。

なるべく顔を合わさないように…
仕事に没頭し残業も積極的にこなしていた。


それは…私が自分の心と向き合って
2人を祝福するために時間が必要だと思ったから

そうは言っても
私と由美とは同居してるわけだし、まったく顔を合わさないというのはムリなんだけど─



「お姉ちゃん、もう出掛けるの?」

「…あ、おはよ。─ご飯、出来てるから食べて」

由美がアクビをしながらリビングに入ってきた!

私は由美と入れ替わるように席を立ち、食器の片付けを始める…

「……」

視界の隅には由美の姿。
不思議そうに私を見てるのが何となくわかった─

「ねぇ、お姉ちゃん?…」

「ん、なに…」

声を掛けられただけなのに
私の心に残った感情を知られてしまうんじゃないかとますます素っ気なくなってしまう。

せわしなく動き回って由美の言葉を遮ろうとする自分が情けないけど─

今は、心が落ち着かない!


最後に通勤用の鞄を手に取り、カップに残ったコーヒーを一気に飲み干した。

「先に行くね」

「お姉ちゃん─あの…最近、私の事避けてない?」

──!?
ろくに顔を合わさず、ぎこちない私の態度に不安になった由美がとうとうそんな事を言い出した。


「─なんで?─そんな事ないよ…」

「でも…」

「今ね、凄く仕事が忙しくて…ごめんねゆっくり話も出来なくて」

「…そお?、じゃいいけど─私がお姉ちゃんを怒らせるような事をしたのかと思った」


「まさか…何も怒ってないよ」

「そっか、じゃ良かった」

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