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飴色トライアングル【完結】
第3章 私、邪魔だよね!

しょうもない嘘をついて─

由美に気を使わせちゃった。


由美は私の言葉にホッとしたようで
強張らせていた顔がやっと笑顔になった。


「あ、じゃ行くね…ご飯食べてね」

「うん、ありがとう!いってらっしゃい」

何も知らない妹にこんな態度をとって
由美が悪いわけじゃないのに─

ごめんね
もうちょっとだけ私に時間をちょうだい。


◇◇◇
はぁ~!

ゴロゴロゴロ
「美緒先輩」ん~?──

千秋がキャスター付きのチェアを滑らせ私の横に移動してきた。

「どうしたんですか?さっきから」

なにが?

「先輩、最近ため息ばかりついてますよ」

そうだった?
自分じゃそんなつもり無かったけど

「誰かいい人でも出来たとか?フフッ」
「……グッ」

年下なのに何でこう鋭いんだろう千秋は

「やっぱり?─先輩すぐ顔に出るから」

別にいい人が出来たわけじゃないよ─

考えないようにしても、ふとした瞬間にヒデの事が頭に浮かんできてどうしても考えちゃう…

そのせいかな!

「で?」え?─なに!

横から千秋が顔を覗き込んでくる。
「どんな人なんです?」ニヤ…

「ねぇねぇ先輩、その人ともう付き合ってるんですか?ウフッ」

千秋は私の恋愛話に興味津々

まだ何も言ってないのに…
顔を近づけてどんどん突っ込んでくる。


「ち、違うったら…付き合ってもないし、いい人が出来たわけでもないよ」

「じゃ、まだ片思いって事ですか?」

片思いって言うか─元カレなんだけど

「忘れられないんですか?」

忘れてたんだけど…
突然、意外な形で私の前に現れちゃって!

もうどうすればいいのか?


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