パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第14章 俺が一番

そんな風にふてくされている優誠にクスクスと笑いながら佐伯さんが

『初恋だからな。』

と言うと良二さんも

『そうそう優誠の初恋だからな。』

と優誠を茶化し始めた。

なんの事？

と私がなると優誠が赤い顔して

『てめぇら…、大阪湾に沈めんぞ。』

と凄んで怖い事を言った。まるで優誠が子供のようだった。そこには私が全く知らない優誠が居るから私は段々と嬉しくなって来て良二さん達の話しに期待をしてしまう。

私の期待に答えるように良二さんが色々と学生時代の話しを佐伯さんとしてくれた。優誠はひたすら止めろと言っていたけれど良二さんは完全に楽しんでいた。

学生時代の優誠はかなりやんちゃだったらしい。

『高校の時に美術の女教師から筆の使い方が不器用だとか言われてキレた優誠が「だったら俺がアンタを器用に指だけでイカせてやるよ。」とか言った時は教室中が引いたよな。』

と言って良二さんが笑っている。

高校生が学校の先生にイカせてやるとか言うってありえないでしょ！？

私は呆れて優誠を睨んだ。

優誠はそんな私から目を逸らすだけだ。どうやら学生時代から優誠は女遊びが耐えなかったようだと私は理解をした。だけど佐伯さんが

『優誠はとにかくモテたけど女に本気になった事は１度もないよ。』

と私に言って来た。

『なんで？』

『結局は組長の息子だからって興味本意では近づいて来る女は多かったけど本気で付き合うのは怖いですってなるからね。』

と佐伯さんが私に教えてくれていた。良二さんが

『親父さんとの約束もあるしな。』

と言ってゲラゲラと笑った。

約束？なんだろう？

と私がなると優誠は諦めたように

『叔父貴の養子になる時に自分の女だけは自分で選ぶって俺が言ったら親父が本気の女以外は絶対に認めねぇとか言い出したんだよ。』

と言ってため息をつく。良二さんが

『だから美奈ちゃんが優誠の初恋なわけ。』

と更に笑った。私は恐ろしいくらいに赤くなってしまう自分がわかった。優誠がそろそろ本気で止めろって言ったらさすがに良二さんも佐伯さんももう優誠をからかうのを止めた。