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第17章 良二グッズは恐ろしい

私がこんな思いをしているのに今優誠が私のそばに居てくれない寂しさと悲しさが私に押し寄せた。

佐伯さんの言う通りで私はまだ優誠とは何も話しをしていないのに優誠のそばから飛び出してしまった自分に悲しくて私は泣きながら眠った。

翌日の私はスーツを着てメイクをきっちりと済ませてから港街の百貨店に向かった。いつも通りに結城さんはやっぱり私に黙ってついて来た。

私は百貨店では私は桜色のメッセージカードを買った。それから今日はお天気が良かったからポカポカとした日差しの当たるオープンカフェのテラスに向かった。

カフェでカードにメッセージを書いてから私は結城さんを呼んでカードを渡した。

私は日当たりの良い場所で気持ち良くゆっくりと頼んだチーズケーキを食べてラテを呑んだ。

私はただ待つだけだ。私の考えが正しければ私は何も考えずにここで待って居ればいいはずだ。

30分くらい時間をかけてゆっくりと食べていたらカフェの前にはベンツが停まった。

スウェットで髪もボサボサのままのカッコが悪い優誠が車から降りて来て情けない顔で

『迎えに来た。』

とだけ私に言って来た。私はそんな優誠の姿に笑ってしまった。私が送ったカードは

『迎えに来て 美奈』

のたった一言だったのに完璧主義の優誠がボサボサの頭でしかも港街のど真ん中のオープンカフェまで飛んで来たのがおかしかった。

でも私の考えは間違っていなかった。きっと優誠は私が連絡をしないでと言ったから私に連絡をして来なかったんだ。だから私が迎えに来てと言えばどんな状況でも迎えに来てくれると私は思った。

優誠はずっと笑っている私に不機嫌になって

『帰るぞ。』

と言って私を車に乗せた。私が車で

『良二グッズってなぁに？』

って聞くと優誠は

『帰ってから教えてやる。』

としか言わなかった。優誠は部屋に入るなり私をベッドに連れて行った。優誠はベッドのヘッドボードの引き出しをいきなり開けてから軟膏のようなチューブの薬を出した。