この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
一秒に見えた世界
第19章 だって…忙しいんだもん
私はすぐに携帯に出た。優誠が

『どこだ?』

と聞いて来た。私は

『正面の通路を真っ直ぐ来たら変なたこ焼き屋さんがあるよ。』

と答えた。5分くらいで優誠と良二さんと佐伯さんがたこ焼き屋の前に来た。優誠は

『変なたこ焼き屋さんってなんだ?』

と私に聞いて来る。私は看板を指差して

『タコの足を数えてみて。』

と言ってみた。良二さんや佐伯さんまでがタコの足を数え出した。里美の店の看板はタコの足が9本。看板を書いた子が間違えたのだ。

『確かに変だ。』

と言う良二さんが笑った。空が

『美奈、そろそろやばいよ。』

と私に言うから私は

『ごめんなさい、今からが忙しいの。午後の2時からは交代の時間だからそれまでは適当に遊んでいて。』

と優誠だけに言ってから走って空と自分達のお店に戻った。

お昼の一番忙しい時間帯は空のようなお料理上手な子じゃないとお客さんをさばききれなかった。だから一番お店が忙しい時間帯を私を助手にするという条件で空が引き受けたのだ。

私はまたしても卵割りという仕事だ。卵を割ったら次は空にお皿を用意する。空はあっという間に器用に炒めたチキンライスをトロトロの卵に包みお皿に乗せた。

そうやってオムライスが完成したら私がメイド役の子にオムライスを渡す。ひたすらその作業の繰り返しであっという間にお昼の時間が終わった。

時刻はもう2時前になった。私は空と交代の子と少し早めに変わって貰って冷めたたこ焼きを遅いお昼ご飯に食べた。彩華が裏方のキッチンにわざわざ来て

『美奈の彼氏が来てるよ。』

と私に教えてくれた。だから空と2人で表側の客席に向かうと由良が優誠と何かの話しをしていた。

『コーヒーだけじゃなくてせっかくだからなんか食べて行って下さいよ。』

何故か由良が甘えたみたいに優誠達にそんな事を言った。優誠達はただ黙ったままだ。由良が私に気が付いてから

『美奈からも言ってよ。ノルマがあるんだから。』

と言って来た。私はなんとなく由良の言葉が笑えないと思った。だって予定だったノルマは土曜日には早くも終わっていた。なのにその目標を由良が勝手に倍に変えたんだ。
/217ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ