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第4章 女にした途端寂しいよ…

優誠って本当は何者なんだろう…？

そんな事をぼんやりと考え始めた私に運転手さんである結城さんは

『明日は社長命令が出ておりますので、10時にはお迎えに行きますね。』

と言って来た。

『なんで10時？』

と私が聞いたら

『明日は美奈様を会社の方へお連れするようにと言いつかっておりますから。』

と結城さんが言った。

やった！優誠の謎の会社がやっと見れるんだ。ここからが私の本物の就活だ。

そう思って私は単純に喜んでいた。ならばと私は前回とは違い明日の為にと少し張り切っていた。

まずはやはり高級エステからだ。紺色の制服のお姉さんが前回と同じように私を個室へと案内した。そして始まる、またしても８人がかりでの全身オイルマッサージ…。

これがまぁ、優誠の指先とは別の意味で本当に気持ちがいいもんだ。でもマッサージ中に

『珍しいよね。社長が同じ女を２回もうちの店に寄越すなんて…。』

『シーッ！余計な事言って、社長にバレたらすぐ首になるよ。』

って私の耳にはお姉さん達の気になる会話がモロに聞こえて来る。だから私は寝たフリをして耳を澄ませていたけど根性がない私は結局気持ちのいいマッサージに本当に眠ってしまった。

その次はやはり高級ランジェリーショップ。私のサイズで私に似合うデザインだと言われて、私はお姉さんがチョイスした下着をとりあえず10着分は渡された。

更に、またブランドショップだったけれど今回の私は前回とは違うブランドショップに連れて行かれ、またしても全身コーディネートをされてしまった。

全身ブランドに包まれた私に結城さんが

『そのお洋服は明日、会社に行く時にお召になって下さい。』

と言った。これで終わりと私が思っていたら最後は百貨店の化粧品売り場だ。

なんかフロアマネージャーと名乗る女性店員さんが下地からルージュに至るまでの１式を私の為にと既に用意してくれていた。

そうやって私は完璧主義の優誠為に完璧に優誠好みの女になる準備をする１日だった。