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永遠に見えた世界
第11章 馬鹿女!!
男が消えてもオーナーはひたすら俺に平謝りを繰り返した。どうやらオーナーは俺を水原の息子だと知っているようだ。

肝心の美奈の方はまだ俺にしがみついてずっと泣きっぱなしだ。

この馬鹿女が…。

怒る気も失くして美奈に呆れたまま俺はオーナーに

『条件として女性コーチ以外は付けるなと言ってあったはずだ。』

と言ってもう一度ルールの線引きをした。オーナーは次からは必ずそう手配しますと言ってこの状況を収めようととにかく必死だった。

だから俺は後を結城に任せる事にした。

水原の命令には下の人間には絶対服従を強いるのがルールだ。結城だってその水原の命令に従って俺に付いている。だから結城は俺の命令は水原の命令として従い続けて来た。

それを適当な女の一言で立場がナメられたりすれば水原の親父は容赦なく美奈に手を出して来る。

俺は少し落ち着いた美奈を着替えに行かせてから佐伯の運転する車に美奈を押し込むと佐伯に

『とりあえず、今日は帰る。』

と言った。車の中で佐伯に

『結城だけじゃ無理か?』

と聞いてみた。結城は気を使い過ぎる人間だ。結城は気を使い過ぎて優しさや甘さを持っているから極道には全く向いていないと言っても過言じゃない。

だから結城は俺が3歳の時からずっと俺の運転手のままだ。水原の親父もそれをわかっているからある意味結城を俺に押し付けている。

今回も結城は美奈に気を使い過ぎて美奈を止める事が出来なかったのがこの結果だ。水原にこれがバレたら結城は指一本を持っていかれても文句は言えない。

俺にはまだそんな親父から結城や佐伯を守ってやるだけの力がない。

ちくしょー…、親父の言う通り、俺はまだ半人前だよ。

そうやって凹む俺に佐伯は

『九州から大久保を呼んで結城と付けます。』

と俺に言って来た。だが大久保はモロに極道肌で荒事が専門みたいな男だ。美奈に付けるにはやはりそれはそれで不安がある。

美奈が俺の家族の状況を理解すれば結城だけで充分なはずなのに…。

そう思いながらも俺はまだ水原の話しを美奈に話す段階を迷った。美奈は怯えた顔でひたすら俺の顔だけ見ていた。

馬鹿女…、頼むから適当に行動するのを止めてくれよ。

俺は美奈にそう言ってやりたいまま俺の部屋に帰った。
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