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永遠に見えた世界
第2章 こいつ、ありえねぇ
いつも通りに今朝も俺のマンションの前まで佐伯が俺を迎えに来た。だから俺は美奈の住所を佐伯に言って美奈を送るつもりだと佐伯にわからせる。

美奈はひたすらムンクの叫びみたいに自分の顔に両手を当てているだけだった。

騒ぐわけでもない。俺の女面をするわけでもない。むしろ俺から逃げたがっているような、意外とそうでもないような。

少なくとも美奈は今までの女とは全く違うタイプの女だ。今までの女は俺を欲しがる女。だけど美奈は俺が欲しいと思わせる女。

出勤前にわざわざ寄り道をして俺が送ってやっているのに美奈は俺を全く見ない。

頼むから俺を見てくれよ。

俺がそう言いたくなる女だ。

美奈の家の前で美奈を車から降ろした。

『またな。』

俺はそう言ったが美奈はただぼんやりとしているだけだった。

佐伯が俺に

『随分と大人しい子だね。酔っ払って優誠に絡んで来た時は驚いたけどもう味見はしたの?』

と聞いて来る。俺は

『なんもしてねぇよ。』

とぶっきらぼうに答えた。これだけで俺の不機嫌は佐伯に伝わった。佐伯は俺が落ち着くまでは余計な事は言わない。

1日中不機嫌にイライラとしたまま仕事をした。本来なら今日は休みの日。休みなら美奈ともう少しまともに話せたのにゲリラ豪雨の影響でその被害の処理の仕事が発生したから社員は休みでも俺は仕事になる。

夕方に部屋に帰った。美奈が脱いだYシャツがソファーにきちんと畳まれて置いてあった。

あいつは、いつの間に畳んだんだ?

俺は風呂に入ってからソファーでいつものようにバドワイザーを呑む。美奈がこの部屋に居たのが嘘のようだ。まるで蜃気楼のような女。今の俺はあいつが欲しいとしか考えられなかった。

結城に連絡をしてエステの予約を入れさせた。明日は俺は休みだ。美奈を呼び出していつも通りにエステやブランドショップに連れて行けば美奈だって簡単に落ちるだろ。

俺がお前を欲しいんだよ。だから今回は本気で口説いてやる。初めての俺が本気で口説きたい女だから絶対に落とす。それには俺が美奈に完璧にしてやればいいだけの事だ。

俺はただそう考えた。だからいつの間にか俺は眠っていた。

休みだというのに俺は朝からシャワーを浴びて髭剃ってスーツを着る。髪にはジェルだけ付けて後ろに撫で付ける。

絶対に美奈を落とすと決めて俺は家を出た。
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