この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
臥龍の珠
第1章 青の婚礼
 やがて珠が意識を取り戻すと、亮が心配そうに珠の顔を覗き込んでいた。

「大丈夫ですか?」
「はい。申し訳ありません」

 珠は亮の助けを借りて身体を起こした。衣服を身につけ、寝台に亮と並んで腰を下ろす。

「こちらこそ、初めてのあなたに無理をさせてしまったようで申し訳ありません」
「いいえ。母たちから閨での作法は一通り学んでいたのですが、まさかここまで目の眩むような物だとは思ってもみませんでした。孔明様はとてもお上手なのですね」
「……それは褒められていると思って良いものか、少々悩みますね。まあ、とりあえずすべては悪友たちのおかげです。あなたとの結婚が決まった後『お前は女体というものを知らなさすぎる』と、徐元直や崔州平にあちこち連れ回されましてね。果ては私を無理矢理妓楼に押し込んで、逃げ出さないように見張っているのですから、念の入ったものです」

 亮はやれやれという風に苦笑している。名の挙がった二人は、亮と同様襄陽の司馬徽の元に集う若い知識人だ。彼らは世情について侃々諤々(かんかんがくがく)の議論を交わす一方で、共に遊び歩く友人でもあった。

「まあ」

 珠は大きな目をさらに見開いた。亮の手技の良さの裏に、まさかそのような事情があったとは。

「さあ、夜も更けました。そろそろ休みましょう」
「はい」

 二人は仲良く枕を並べ、寝台に横になった。婚礼と初めての夜に疲労していた珠はすぐに深い眠りに落ちたのだった。
/41ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ