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俺は彼を愛してる
第4章 Second wind
兄貴が抱き締めてる
相手がテツじゃないって分かって
後退りする



しかも
…キスしてた?



兄貴のバイクに乗って宛もなく走った

適当にぐるぐる走ってる内に
防波堤に着いた

店から出てから走って駐車場に
向かった訳じゃないけど
兄貴は追いかけて来なかった

俺があの場に居た事に
気付いて無かったんだと思う
別の理由が有ったのかな
知らないけど

今は追いかけて来てくれ無い方が良い

多分 喧嘩売るし…



兄貴は俺とユウが
付き合ってる事をまだ知らないし

俺が一方的に
「好き」
って言っただけで
ユウからは聞いてない…



目をつむるとさっきの様子が
瞼の裏に浮かぶ



なんなら続きも…



だから考えないようにして
海を見てた

高3の時とは違って
今回は誰に声をかけられても
ついてかない



全部無視



一(はじめ)の開店時間になって
兄貴からの電話がなる

「...」
「ツー 何してる」
「わりぃ 休む」


 
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