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俺は彼を愛してる
第1章 First contact
俺が物心つく頃には
産んでくれた母親が死んだらしい

母親の記憶は残って無い

母親の死を期に親父は脱サラして
飲み屋を始めた

俺は自分のガサツさと
口の悪さと大きすぎる体が
コンプレックスだった

父親の飲み屋によく来てくれて
何かと俺を気にかけてくれる
一鳳さんって呼ばれてる人が
趣味で水球をやっている人達を
紹介してくれた

自分より大きい人達に囲まれて
大きな体を誉められて

我ながら
少しポジティブになった
気がしてきた頃



俺の親父と
二人目の母親が結婚して

一鳳さんは
俺の義理の兄貴になった

9才も上の兄貴は強くて優しくて
カッコ良くて自慢だ

何より俺より大きいから
大好きだ

いつでもどこでも兄貴に付いて回って
それを許してくれる初めての存在に
俺は心から甘える事を初めての知った

俺にとっての
初めての母親って存在は
くすぐったくて気を使う
2人きりになるのは
少し苦手だったけど

親父が幸せそうで
ずっと今が続いたら良いと
思ってた…



でも そんな暖かい時間は
長く続かなくて



高3の冬

大雪の日に両親が事故で
他界した



そこで 俺は考えることをヤメタ









 
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