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キミを愛シテ溺れてる
第4章 *キミを愛シテ溺れてる 2

指を置いたまま鍵盤を弾かないでいると、いきなり白くて温かい物体を手の甲にのせられた。

そして、その物体を挟むように風子が手を重ねてくる。

「指先、冷やさないで大事にしてくださいね」

優しい笑顔に見惚れて、じんわりと温かい熱を伝えてくる白い物体はカイロだとすぐに気付けなかった。

こんな風に少し優しくされただけで、両思いだと勘違いしそうになる。


重ねられた風子の手の指先に冷たさを感じて俺も片方の手を重ねた。

「乙羽さんこそ、シャワー浴びてきたのにもう手が冷たくなってるよ」


「これはですね、トリートメントを使ってベタベタになったので水で手を洗ったからです」

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