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キミを愛シテ溺れてる
第13章 ひと時の青春と禁断の恋



どんどん大人びて綺麗になっていくお姉さんを前にすると大地くんは緊張して俯いていた。


四つ年上だから小学校を卒業した後は同じ中学校に在学することはできなかったけれど、何があったのか分かるほど毎日しっかり見られている。


「違うよ。中学校は楽しいし、友達もいっぱいいる。だから僕はいじめられてないし」


「嘘。お姉ちゃんの前では嘘つかないでいいんだよ。……今日はお母さんとお父さんの帰りは遅いからわたしが大地の好物のコロッケを作るからね」


隠しているつもりなのにすぐに気持ちがバレてしまう。

両親には笑って誤魔化すことはできるのに……。


お姉さんだって両親にあまり構ってもらえなくて寂しいはずなのに、いつも笑顔で明るくて、困っている大地くんを前へと引っ張っていく。


その姿を後ろから見ているうちに、同じクラスにいる女子よりもずっと頼もしい彼女が大地くんにとってどんどん特別な存在になっていった。


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