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ずっと傍に……
第38章 引き継いだモノ…
静かだった教室内がざわめきだした。
隣の人とヒソヒソ話をしながら思い思いの言葉で話している。
それを止める気はない。
そこで話した事が身になり、自分の考えがまとまっていくから。
「…好きな相手だったら…写したくないから避妊はする」
先ほど、ケラケラ笑いながら面白半分で聞いていた吉岡さんが、真剣な表情で応えてくれた。
「私もっ!!性病って病院に行くんでしょう??普通の病気だったらいいけど…性病で病院は無理!!」
「俺も…嫌だな。彼女に病気はうつしたくない…大切にしたい…」
ひとりが意見を言うと、それぞれの想いを言葉にし始めた。
誰一人、性病をうつしてもいいからとは言わない。
「はい。ありがとう。そうですね。好きな相手にはうしたくない。それと同じで、好きな相手に辛い思いをして欲しくない。そう思うと避妊は大切だって分かりますよね。」
その言葉に、そこにいた生徒が全員頷いた。
この話は友紀也が私にしてくれた話だった。
SEXがどういうものか詳しく知らなかった時に、自分を大切にしなさいと教えてくれた。