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ずっと傍に……
第52章 何もしないで後悔をするより……
「パパ、ママ、ちょっといいかな?話したいことがあるんだけど……」
蒼が自分の部屋に戻ったのを確認してパパとママに話しかけるとママは後片付けの手を止めずに笑顔を私に向けた。
「どうしたの?改まって」
声をかけたものの、どう言葉を紡いでいいのか分からず黙っていると、何かを察したパパが優しいまなざしを私に向けてくれる。
「ママ、お茶を用意してくれ。ゆっくり話を聞こう」
私が今から話すことを聞いた時、その笑顔がどう変化するのか考えると正直怖い。
もしかしたら泣かせるかもしれない。
もしかしたら怒られるかもしれない。
だけど、私は友紀也のそばに居ると決め、友紀也も受け入れてくれ、共に歩むことを決めた私たちの決断を温かく見守ってほしいと願う。
ママが用意してくれたお茶がテーブルに並べられ、私の反対側にパパとママが座った。
それを確認した私は、ママが出してくれたお茶を一口飲んで、思っている事、友紀也と決めた事を言葉にした。