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もう私、生徒じゃない
第4章 怯えた彼女
最初は男たちの会話を終わらせてやろうと

トイレの方へ向かっていたのだが、

俺の足音を聞いて竦みあがる彼女が視界に入った途端

自分に似つかわしくないと思っていた

怒りの感情が一瞬で鎮火する。



彼女を労わるのが何よりも最優先ではないか。



冷静さを取り戻した頭で

彼女をなるべく怖がらせないように

控えめな声で話しかけた。



俺の声に顔を上げた彼女は

瞳を濡らし俺を見上げる。



そんな彼女はやはり綺麗でとても清潔で。

見惚れそうになるのを理性で押し込み

そっと手を伸ばした。
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