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もう私、生徒じゃない
第7章 知らなかった遊戯
あのトイレでの不吉な会話を聞いた次の週の水曜日。

紗希子ちゃんともだいぶ普通に話せるようになっていた。

気がかりではあるけれど、

本人が話さないことを自分から聞くなんてできない。

それに本人の口から聞いたら

もう戻れない気がしていたから。

私はなるべく気にしないように生活していた。

…それなのに。



お昼休みの終わる頃、

紗希子ちゃんはトイレに行くというので

私は1人で次の授業の教室に向かっていた。

すると若い先生に呼び止められた。

名前も知らない先生だった。

違う学科の担任の先生のようだったけど



「山岡紗希子がお前を探してたよ、こっち」



そう言われ手招きされた。

私はその先生のことを疑いもせずに

その先生について行ったのだ。

本当に考えなしだったと後に後悔した。
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