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もう私、生徒じゃない
第2章 清潔な生徒
学科長が挨拶をしている中

足音をなるべくたてないようにして

窓際の彼女の元へ向かう。



「それでは自己紹介タイムに入ります」



学科長がそう言った時

ハッとしたように彼女は顔を上げた。

慌てて、それでも綺麗な所作で本を閉じる彼女に

本来であればもう注意が必要なくなった彼女に

それでも何故か声をかけたくなって

気づいたら声をかけていた。



彼女は俺の声に「すみません」と声だけで答えると

素早く本を鞄にしまった。

そして改めて俺の方を向いて

少しの間を置いたあと



「すみませんでした」



と目を見て改めて謝罪してきた。



綺麗な目に毒気を抜かれていくようだった。

それと同時に清潔すぎる彼女に

近寄り難い印象も受けた。



「松永藍です、memorial gardenというバンドが好きです。」



彼女の自己紹介はシンプルだった。

きっとシンプルだったから印象が残ったんだ

そう自分に言い聞かせた。



オリエンテーションで

生徒全員の名前を聞いたはずなのに

俺が覚えられたのはたった1人。

松永藍という名前だけだった。
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