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籠鳥 ~溺愛~
第30章           

 いつの間にか脱がされていたコートがパサリと音を立て玄関の床に落ちる。

 噛みつく様に口内を蹂躙され意識が朦朧とした美冬が鏡哉に凭れ掛かると、唇を名残惜しそうに離した鏡哉に抱き上げられた。

 軽々と鏡哉の部屋へと運ばれベッドの上に下ろされる。

 まだコートを着込んだままの鏡哉は、熱く美冬を見つめながらゆっくりと脱いでいく。

 コートの下にスーツを着込んでいた鏡哉のその禁欲的な姿を見ただけで、美冬の中心が疼いた。

 ジャケットを脱いだ鏡哉がベッドの上の美冬に重なってくる。

 ネクタイを緩める姿が婀娜っぽくて、自分はこんなに美しい男に抱かれるのかと思うと美冬は恥ずかしくなって頬を染めた。

 耳朶を舐められ甘く噛まれながら、薄手のニットの上からやわやわと胸が揉み込まれる。

 くちゅくちゅと音を立てて耳の中をまさぐられ、びくびくと体が震えた。

 耳の後ろを舐められるとそれだけであられもない声が出る。

「はぁっ、あ……ぁあっ」

 鎖骨を噛まれると、腰ががくがくと震えた。

 自分の感じる全てを知っている鏡哉は、易々と美冬の悦いところを虐めていく。

 ブラのフロントホックを外されると小ぶりだが形のいい乳房が零れ落ちた。

 その中心は鏡哉が触れる前から紅く色づいてそそり立っていた。

 鏡哉の口から嬉しそうな笑みが漏れる。

 ふるふると震える先端が鏡哉に食まれる。

「あ、やぁ……ぁぁ……ひゃう」

 舌で舐めころがしちゅっと吸い上げると、美冬が可愛い声を上げて鳴く。

 胸を掌全体で揉まれると、甘い痺れが皮膚の表面をざぁと撫でていく。

 そのささやかな刺激がすべて快楽へと繋がっていった。

 鏡哉の掌がくびれを辿り腰へと落される。

 肌蹴たミニスカートの裾から入れられた手が、太ももの内側をあやす様に撫でさする。

 それだけでぞくりとした快感が全身を突き抜け、美冬は背をしならせた。

「ふぅん……はぁ……ア、ぁあ」

 自分の中心がひたひたに濡れていることが、下着が張り付いた冷たさからわかる。

 それを鏡哉に知られるのが恥ずかしくて、美冬は太ももを閉じようと膝を擦りあわせた。

 しかしあっさりと鏡哉に足を割り開かれ、下着の上から指でなぞられる。

 くちゅくちゅという水音が部屋に響く。

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