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籠鳥 ~溺愛~
第34章                  

 胸の中をじわじわと何かが侵食していく。

 それは、優しくて、暖かくて、けれど少し切なくて――。

 美冬は胸に掌を添えてそれを噛み締めると、鏡哉の小刻みに震える瞳を見つめた。

「私と……結婚してください」

 心の底から湧き出たような美冬の笑顔を見た鏡哉の瞳が、徐々に見開かれる。

 そして震える腕で自分の胸に美冬を抱き寄せた鏡哉は、まるで夢見心地のような声で答えた。

「ああ……もっと、幸せになろう――」

 その返事に、美冬は自分の体の全てを鏡哉の胸に預けた。

 ゆっくりと閉じた瞼から、熱い涙が一筋零れる。

 暗くなった瞼の裏で、セーラー服を着た17歳の自分が幸せそうに微笑んでいた。








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