この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
籠鳥 ~溺愛~
第3章   

「は、はあ――!?」

(な、何言ってるのこの人ってば!?」

「はあ?じゃない。私がこんなに手間暇かけて育てたのに、横からほかの男にかっさわれるなんて、ありえない」

 鏡哉は至極真面目な表情でそう言い捨てる。

(そ、育てたって……)

「っていうか、は、離してください!」

 美冬は我に返りじたばたと鏡哉の膝の上で暴れだす。

「美冬ちゃんが誰とも付き合わないって言うまで、離さない」

 鏡哉はそう言うと、美冬の上半身をギュッと抱えなおした。

 お互いの薄い夜着を通して鏡哉の熱が美冬に密着する。

 広い肩が頬に当たって妙に熱くなる。

 鏡哉の胸に密着した腕に、規則正しいトクトクという鼓動が伝わる。

(は、恥ずかしい――!!)

 美冬の鼓動はドクドクとうるさいくらい加速していく。

「つ、付き合いませんから! 誰とも付き合ったりしませんから、離してくださいっ!!」

 叫ぶようにそう懇願した美冬に、鏡哉の腕の力が弱まった。

「よく出来ました」

 鏡哉は今度は美冬の額にチュッとキスを落とすと、少し名残惜しそうに美冬を解放した。

 美冬は鏡哉から離れ、おでこを両手で押さえて目の前に立つ。

 その美冬を見た鏡哉がくすりと意地悪そうに笑った。

「美冬ちゃん、真っ赤。可愛い」

「き、鏡哉さんのイジワルっ!! もう寝ますっ! おやすみなさい!!」

 美冬はさらに赤くなりながらそう言い捨てると、自分の部屋に逃げ込んだ。

 後ろからはくすくすと楽しそうな含み笑いが聞こえていた。






(か、からかってる……鏡哉さん、絶対私をからかって楽しんでる!)

 その夜以降、鏡哉はなにかと美冬にキスをするようになった。

 美冬も隙を作らないよう気を付けているのだが、いかんせんいつも一緒にいるのだ、どうしても隙ができてしまう。

(まあ、唇には絶対してこないから、私のファーストキスは死守できているんだけれど――)

 チュ。

(ま、またされた……)

 朝食の準備をしていた美冬の後ろから、鏡哉が首筋にキスしたのだ。

 一瞬包丁を持ったまま振り返ってやろうかと思うが、思い直し包丁を置いて振り返る。

「鏡哉さん! 駄目ですったら」

「セーラーにエプロン姿がかわいくて可愛くて」

/188ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ